いかがでしたでしょうか。
 今回の話は、ニュアンスとしては推理物。けれど、推理物としてごく最低限の『超常の存在は登場しない』というルールを破り、『超常の存在の行動理念を推理する』物語です。
 発想はとある小説から頂いたものですが、内容的には異なります(当然ですが)。

 ただ、幽霊というテーマを使うに際し、夜空の鈴との競合は悩んでいました。
 この発想そのものは以前から使いたいと思いつつ、夜空の鈴とは霊の概念が大きく異なることになります。
 夜空の鈴では、霊はすべからく自意識があり、それを捨てた者だけが変魂となる世界。対するこちらは、基本的に霊には自意識がなく、その中でも人間を害する者だけが悪霊と呼ばれる世界。
 ふたつの世界は霊という同じ存在を取り扱いながら、考え方が大きく異なります。
 そのため、ずっと見送ってきたのですが、やはり書きたいという気持ちが強く、採用いたしました。
 ですので、いずれも同じ現代ベースの話ではありますが、世界線としては違うものとして考えています。

 個人的にですが、やはり推理物というのは意外性という点において最も好きなジャンルです。
 覚書きでも書いたように、ストーリーには意外性が欲しいと思う私ですので、推理物は性分に合っているのでしょう。
 いずれまた、きちんとした推理物も書きたいなと思いつつ。
 今回は、ここで筆を置かせて頂きます。

2019.6.9
焔嵐