|
■プロローグ
誰かを護るために、力が欲しいなんて言う奴がいる。だが、それは間違いだ。力があっても護れないモノは護れない。俺がそうであったように。 だから、俺は護る事を諦めた。どうせ護れないに決まっているのだから。だったら最初から護るモノなんてなくていい。所詮、俺如きでは何も出来ないのだ……。 とある世界、とある場所。他の世界では魔法と呼ばれる不思議な力が当たり前のように存在する世界。 人間、獣人、鳥人、竜、悪魔。様々な種族が日々を過ごすこの世界を支配しているのは、やはり人間であった。高い魔法技術と知恵は、他種族を僻地に追いやっている。 そんな世界で、魔法を特別に教える学校がいくつか存在する。 そのうちのひとつ、私立・心魔学園。在校生1万人以上という巨大な学校は、関連する施設も含めると、すでに1つの小都市と化している。 伝統のあるこの学校は、多くの歴史と、大切なものを詰め込んだ空間だった。 そして、ここは心魔学園体育館。巨大すぎる空間に全生徒を集めて始業式の途中である。 全ては、この始業式の日に始まったと言える。もちろん、それは後になって考えれば、の話であるのだが。 |